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青年団「ソウル市民三部作」 BOX声を大きく出さない、観客に背中を向けるなど、演劇におけるリアリティを標榜したいわゆる静かな演劇。
90年代から高まりを見せたそのムーブメントの代表的な存在であり、その理論的提唱者でもある劇作家/演出家・平田オリザ率いる劇団が、青年団である。
本作『ソウル市民三部作』は、韓国ソウルに居を構える篠崎家の日常を描いた舞台劇三作品を収録したもの。
三部作を通じて、1909年?1929までの併合下における韓国の風景をリアルに切り取った、静かな演劇の代表的な作品である。

■収録作
『ソウル市民』(1999年/102分)
1909年、夏。
日本による韓国併合を翌年に控えたソウル(漢城)で文房具店を経営する篠崎家の一日が淡々と描かれる。

『ソウル市民1919』(2000年/120分)
前作から10年後、1919年3月1日の篠崎家の一日を描く。
変わらず淡々とした演出の中、韓国で起こる微妙な、しかし大きな変化が描かれる。

『ソウル市民昭和望郷編』(2007年/112分)
第2作から10年後の1929年10月24日の篠崎家の一日を描く。
大衆消費社会の波の中、つかの間の饗宴を楽しむような若者たちの姿を鋭く描いた、ソウル市民三部作の完結編。

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