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Amazon.co.jp 彼らの血管にはザ・ラーズのリー・メイヴァーズの燃えるようなロックン・ロール・スピリットが流れている――リヴァプールの若者たちが結成した不思議なグループ、ザ・コーラルのデビュー・アルバムは、ありがちなマージービートを超えた出来ばえだ。
オープニング曲「Spanish Main」――?俺たちはまた船出した!/カリブ海を目指すんだ!(We’ve set sail again! / We’re heading for the Spanish Main!)?――は、まるでリヴァプールの海賊どもが6人組のバンドになって襲いかかり、過去の音楽的財産を手当たりしだいにぶん取ろうとしているかのようだ。
キャプテン・ビーフハートからマイルス・デイヴィスに至るまで、ありとあらゆるものの影響が聴き取れるあたり、なかなかあっぱれで、「I Remember When」と「Shadows Fall」では、タイトでごつごつとしたグルーヴの合間に、スパニッシュ・マリアッチ・ギターやらコサック・ダンスの騒々しいリズムやらが顔を出す。
しかし、ザ・コーラルが驚異的なところは、さまざまなアイデアをぎゅうぎゅう詰めにしておきながら、それを実にすっきりとした形で聴かせてくれるところにある。
アルバムのハイライトをどこかにしぼるのは難しいが、あえて選ぶなら、奇妙でショッキングな寓話「Simon Diamond」から、異常性が際限なく渦巻く「Skeleton Key」までの流れということになるだろう。
この「Skeleton Key」では、フロントマンのジェームズ・スケリーがうめき声で?純金の合い鍵が/いちばん手ごわい錠を開く/兄弟よ、もう1度回してくれ、俺のために/岩にぶつかって座礁しちまった!(Solid gold skeleton key / opens the most intricate lock / Brother roll another for me/ I am shipwrecked on the rocks!)?と歌い、バックではバンドメイトがオウムのような声を上げるのだ。
ザ・コーラルは旅立った。
心の中だけの旅だ。
だからといって、彼らと行動を共にしないのは愚かというものだ。
(Louis Pattison, Amazon.co.uk)
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2012/07/19 (Thu) 05:46:01
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2012/07/19 (Thu) 05:46:01
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