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IPv6は現行のIPv4に替わるインターネットプロトコルとして定められたプロトコルだ。
IPv6はIPv4が抱えるIPアドレスの枯渇やセキュリティなどの問題を解決するべく仕様が決定されているが、現在のインフラ技術との折りあいや対応するアプリケーションの問題から今後5~6年での普及（2001年現在）が図られている。
本書の原型は1998年に刊行された『IPv6 Networks』を翻訳したものだが、98年当時からいくつかの基本的な仕様を定めたRFCが書き換わったため、2001年1月時点での最新のRFCに対応させて加筆・修正している。
IPv6の解説書として、インターネットプロトコルの概要に始まりIPv6の基本背景から機能、動作原理、IPv4より追加された機能の解説、IPv4からIPv6への移行の問題などを取り扱っている。
本書の特徴としては、IPv6の抱える長所と欠点を認識することに重点がおかれていることが挙げられるだろう。
これは現在、IPv6の普及よりもIPv4の延命処置が主流となっているという現実があり、この状況を打破するためにはIPv4とIPv6の長所・短所を正確に把握し、対応する必要があるという認識からである。
そのため、単純にIPv6の機能説明に終始するのではなく、現在使用されているさまざまな技術のなかでIPv6が与える影響や技術的な変革、問題点などに密着した構成になっており、たとえばIPv4からIPv6へスムーズに移行するためのアドレス管理や、IPv6ネットワーキングへの移行技術についても独立した章を設けて詳細に解説しているなどIPv4からIPv6への過渡期である現在を見据えた技術的なノウハウが充実している。
IPv6のもつ技術的な内容を理解するためにも、ビジネス的な側面を捉えるうえでも、ネットワーク関連機器の開発者やアプリケーションの開発者におすすめの1冊。
（斎藤牧人）
内容（「BOOK」データベースより）
IPv6のすべてを知る!IPv4からの移行に備える!新標準を包含したIPv6の全貌。

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