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日経BP企画
バリューシフト
三菱自動車のみならず、社会倫理を逸脱した行為や過失を隠蔽する体質によって企業が存続の危機に立たされる例には枚挙に暇がない。
それは日本のみならず、米国をはじめ世界規模で進行している「道徳的価値と財務的価値の不均衡」が引き起こす現象だと、ハーバード・ビジネススクールで教壇に立つ著者は指摘している。
本書は、今日の一流企業に期待されているのは富の創造だけではなく、道徳的な枠組みの範囲内で事業を運営することであるとする価値観（バリュー）についてまとめたもの。
IBM、旧ソロモン・ブラザーズ、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど多くの米有名企業の不祥事と、逆に危機を回避した事例などをケーススタディーとして取り上げ、課題克服のヒントを模索していく。
　企業には「人格」があると言う。
「人格」は経営慣行に、組織構築に、そしてトップの意思決定に大きな影響を及ぼす。
つまるところトップは「倫理は得になるか？」という命題に悩まされることになるが、結論として著者は、「人格」には目先の金銭的損得では推し量れない価値があると論じる。
今日の戦略では倫理的健全性と経済的健全性が交わる部分（センター）に的を絞ることが重要であり、長期的な視点で実利を求めよと助言する。

（日経ビジネス 2004/06/28 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.）

内容（「BOOK」データベースより）
「道徳的人格」なき企業は滅びる!大型不祥事の続発を受け、「利益」と「倫理」を高い水準で同時に達成する新たな道を示す。
ハーバード・ビジネススクールの第一人者による米経済界絶賛の書。

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