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商品の説明 シャープの「ストック型」経営
不況の逆風をものともせず目覚ましい発展を遂げるシャープの強みを探る書。
今年3月期の連結決算では、売上高2兆2500億円超、経常利益1100億円超を計上し、今期はそれを上回る業績が予測される。
日本型経営か米国型かの是非論が飛び交った時代に、シャープはどちらの型にも収まらない独自の強靭な経営モデルを打ち立て、定着させてきたのである。
著者らは強さの秘密として「ストック型経営」というキーワードを示す。
「アリとキリギリス」の寓話に例えれば、アリのように将来の繁栄のために現在の努力を怠らず、大切な経営資源を蓄える(ストックする)経営だと解説する。
一方、日本の多くの企業がキリギリスのごとく短期的な収益ばかりを重視し、バランスシートに表れない?資産?、すなわち技術、人材、風土、仕組みに関心を払わなかったと苦言を呈している。
液晶ディスプレーに象徴されるシャープの「オンリーワン戦略」を、いわゆる「シェアナンバーワン戦略」と混同するなと言う。
シェアと言っても実際の市場では高級品から低価格商品まで細やかなセグメント化が進んでいる。
全体としては大きなシェアを占めても商品群で見ると常に平均点という状況は、決して強みとは言えないと指摘する。

(日経ビジネス 2004/11/22 Copyright-2001 日経BP企画..All rights reserved.)