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出版社/著者からの内容紹介 バロック音楽は、ある意味でもっとも現代的な音楽である。
いっさいの先入観を必要とせず、虚心に音の美しさにひたりきらせる純粋さ。
楽譜は見取り図にすぎず、ジャズにも似て即興演奏が重視され、聞く者の心に応じた多様な接近が可能となる。
バッハやヴィヴァルディに象徴されるようにロック・ファン、ポビュラー・ファンにまで幅広く愛されている理由であろう。
本書は、バロック音楽に関する最良の解説書であり、ファン待望の書である。
現代に生きるバッハ――最近おもしろいレコードを聞いた。
バージル・フォックスという教会オルガニストがロックの会場で、何万というロック・ファンの若者たちにバッハのオルガン曲を聞かせている実況録音レコードである。
まともなバッハである。
正統的な演奏といってしまってさしつかえないだろう。
多少リズムを鋭くし、テンポをいくぶん速目にとっているが、バッハの音楽には何の変形も加えていない。
ところが、若者たちはフォックスの演奏を口笛をもって迎え、バッハの音楽の展開につれ、だんだん興奮し、あげくのはては手拍子までとって熱狂してゆくあり様である。
わたくし自身、彼の演奏を生で聞いているが、バッハの音楽との違和感を覚えないばかりか、むしろバッハの音楽の普遍性というか、包容性というものにあらためて感嘆してしまったのである。
――本書より
書評再録(本書より)
●バロック音楽と、どこかで、ふと偶然に出会った人に、さらにこの世界にふみ入るための手引きとして、本書は書かれている。
一応、歴史的な概説を軸としているが、固苦しい学問臭はほとんど感じさせず、著者の個人的体験をまじえながら、バロック音楽の現代人への問いかけの意味を、一緒に考えて行こうとする姿勢に貫かれている。
――
●氏は、音楽にたいしてつねに開かれた態度で接しようとしている音楽学者であり、バロック音楽のすばらしさを説きながらも、それをべつの時代やべつの民族の音楽に対する優越性とすりかえようとはしない。
また宗教音楽についても、「日本人には真の理解は難しい」式の俗論とは破綻委に、バッハが教会のためにも世俗のためにも、いかに人間くさい音楽を書いたかを力説する。
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--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
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2013/02/07 (Thu) 16:57:02
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2013/02/07 (Thu) 16:57:02
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