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内容紹介 『鉄腕アトム』（手塚治虫）、『トーマの心臓』『11人いる！』（萩尾望都）、『借りぐらしのアリエッティ』（スタジオジブリ）……。
「名作」と称されるまんがやアニメ、映画の作品たちの中には、なぜか必ず共通する要素を発見することができます。
たとえば『鉄腕アトム』の主人公・アトムは、ロボットであるがゆえに、成長できない（大人になれない）という宿命を背負っています。
そしてこれは、『メトロポリス』のようなSF映画の古典から『新世紀エヴァンゲリオン』などの近年の作品まで、繰り返し語られているテーマなのです。
本書はこうしたテーマを「命題」と呼び、その存在がいかに作品に影響をもたらすかを解き明かしていきます。
そして本書は、アスキー新書の著者既刊と同じく、あくまで実用書として読者の方に手に取っていただくことを望んでいます。
名作たちのなかから抽出された命題を使って、新しい作品として?リメイク?を試みたとき、どんな作品が生まれてくるでしょうか？　本書には紙上ワークショップとして著者の教え子たちによるいくつかの作例を掲載しましたが、どれも読み応えあるものになっています。
そして、あらかじめテーマに従って書かれたにもかかわらず、それらの中には作者の?オリジナリティ?も、確かに立ち現れているのです。
これから創作を志す方には、ぜひ本書のワークショップを実践していただきたいと考えています。
本書が新たな作者の誕生の一助になれましたら、とても幸いです。